メンター通信 第77号
発行日2010.6
メンター通信誕生秘話。(77号書き続けるにはコツがある)
ランチェスターの『ラ』の字も知らない私が、竹田先生と出逢ってから1ヶ月。ランチェスター経営の代理店となりました。
代理店という仕事は、竹田先生の教材を販売する仕事です。
そこで、代理店になるためには、竹田先生の制作した本格教材全セット約200万円を購入し、すべてを学習しなければなりません。私の場合、お金もなかったので、ビデオ教材と一部のカセット教材でスタートすることを許して頂きました。
さらに、会社の資本金も300万円と少ないので、全額ローンにしてもらいました。
この36ヶ月ローンを払い終わってから、竹田先生のお尋ねしたことがあります。
★教材の詳細はここをクリック
「先生、私が代理店になったときに、支払いをローンにして頂きましたよね。よく何百万円も出逢ったばかりの者に貸してくれましたね。戻ってくると思っていました?」
「いや〜。その時は、投資よ」
「そのあと、開いたセミナーで、なんかこの子は中小企業の社長に好かれるんだなぁ。と思ってもしかしたらと思ったぐらいで、投資よ。」
あまり期待はされていなかったようです。(笑)
そんな中竹田先生からは、社長塾をしなさいという電話がちょくちょく掛かってきました。
とは言え、ランチェスター戦略を勉強しないと塾も開けません。
そこで、送られてきたビデオ約80巻を観始めました。
ところが、勉強を始めて一抹の不安がよぎりました。
「こんなことをしていて、お客さんは見つかるんだろうか?」
私は訪問営業をしておりましたので、多少は営業には自信がありました。
そのときはいずれも、他に社員もいましたので営業に集中することができたのです。
勉強をしながら一軒一軒訪問していて、いつになったら販売に繋がるのか。
それに初回訪問はよいとしても、2回目以降のフォローアップをどうすればよいのか。訪問だけで、この状況を打開するのは難しい。
そんな結論に達したのです。
まず考え出したのは、小冊子の作成です。小冊子を貰ってもらって興味のある人に読んでもらい次に社長塾に来てもらう。
こんな風に考えました。
それまでやっていたのはITの仕事でしたので、その内容に勉強し始めた経営戦略の話を交えることにしました。
タイトルは「ITの投資の仕方」。
でもこの冊子は完成することなく、14ページのところで終わってしまいました。
と言いますのは、あまりにも時間が掛かりすぎて、次々と作っていくことが難しいこと、さらにコストが掛かりすぎることです。
例えば一冊500円で作ったとしたら、200冊で10万円。
50冊で25万。
これぐらいコストを掛けるのだったら、それなりに本気で書かなければならない。
文章を書くのに物凄くプレッシャーが掛かってきました。
次に考え出したのが、小冊子とまではいかず数ページにまとめてランチェスター戦略の解説を書くことです。
これも挫折しました。
この内容では、継続して記事を書いていけない!と思ったからです。
そこで考え出したので、このニュースレターです。
継続的に出せそうな気がしましたし、なんかかしこまっていい事を書かなくて済むような気がしたからです。
気軽に書くと考え出したら、デールカーネギーの話し方教室でのことが思い出されました。
「そうだ!出来事を書けばいいんだ」
デールカーネギーの話し方教室での話し方は、話し下手の私にとっては画期的なものでした。
話をまとめようとするのではなく、出来事から始めてその時のことを思い出してトツトツと語っていくものです。
そうするとリラックスして、人前でも話ができます。
私は、この方法を利用して、ニュースレターを書き始めました。
お蔭様で、記事を書き続けることができています。
数回ニュースレターを出すと、効果が現れてきました。
効果と言うほどでもないかもしれませんが、ニュースレターを出していた人の口からその話題が出てくるようになってきたのです。
「これだ!」と思いました。
訪問のように厚かましく相手に時間を取ってもらう必要もなく、しかも訪問に比べてコストが掛からないのです。
現在675通を出していますが、1ヶ月に1度675社訪問するとしたら、一体何人の営業マンを雇わなければならないんでしょうか。
それに比べたら、ニュースレターは安いものです。文句も言いませんし、指導もする必要もありません。
それでニュースレターを、営業の仕組みの中心に据えることにしました。
それからというものニュースレターを本気でどのように効果的に使えばいいのか。を研究してきました。
その成果をボツボツ伝えたいと思います。
合わせて、私が行ってきたもう一つの営業の方法であるはがきの書き方をお話したいと思います。
8月に「一枚のはがきとFAXで売上を伸ばす法」そして10月には、「顧客流出を防ぎ紹介が増えるニュースレターを100円で作る法」というセミナーを開催することにしました。
(詳しくはパンフレットにて)
この2つの方法は、営業の経験が少なく、しかも営業専任を置くことの出来ない会社にもってこいです。
私の7年間の研究の成果をご活用ください。
デキル経営者のセミナー活用法
先月ある講演会に参加してきました。講師はIT系の得意な方で、内容は、ブログ型のホームページの利用の仕方でした。
まず政府の統計を用いてインターネットでの通販の市場がどれだけあるかという数字から話し始めました。
「この話の組み立て、どこかで聞いた覚えがあるなぁ。そうだ!」
それは、私がマイクロソフトの講師をしていたときにやっていたIT実践塾です。
統計資料で市場が大きいということを表現し、次に中小企業の成功事例を続ける。
そうすることで、身近に感じさせることができます。そしてITをどのように使っていくとよいかということを、説明するわけです。
ITの話は、英語が頻繁に出てくるので成功した結果だけが頭に残って、よく解らないがITを使えば業績がよくなるような気分になってしまいます。
経営戦略の勉強をする前の私が、この話を聞いていたら、「よし。このブログ型のホームページを作らなければ」と思ってしまっていたことでしょう。
講演内容を聞いていくうちに、講師が戦略と戦術を区別せずに話していることに気付きました。
「竹田先生が言われていたのはこのことかぁ」
なんて思いながら、話をきかせて頂きました。
お蔭様で、戦術面でのヒントを貰い早速自社のホームページに利用させて頂きました。
経営者がセミナーを受ける場合、この戦略と戦術をいつも意識しながら聞く必要があります。
例えば今回の話の場合は、ホームページの通信販売の話が中心的な内容です。
いくら市場規模が大きいからといって、何でもかんでもインターネットで通信販売が出来るかというとそうでもありません。
それよりも大切なのは、自社の都合と競争相手の都合を考え、どういったお客さんを増やしていくのが、効果的か。
戦略目標が明確でないと、単に売上が上がるからといって、経営目標とは、掛け離れたものに手を出してしまう結果になります。
その上で、講演の内容をどのように使うかを考えていかなければなりません。
特に今回の話のように内容が具体的なものほど気をつける必要があります。
反対に、ITは解らないと言って、敬遠するのも問題があります。
例えば、私の場合は地元を中心に訪問型で経営戦略を一緒に考えることが中心的な仕事になっています。事務所もない私が、ホームページで全国に向かって発信して募集をしても、今の状態では仕事には繋げることができません。
それどころか、混乱を招くだけです。
もう一つ竹田先生の制作した教材販売があります。
これは、訪問をする必要がありませんので、インターネットでも良いみたいです。
しかし、ホームページで検索すると当然本家本元の竹田先生のホームページも出てきます。
その上で、竹田先生のところからではなく、自分のところで買ってもらう理由を見つけるのは非常に難しいと思われます。
商品も価格も同じです。インターネットだと地域が限定できないので地域も同じ。勿論客層も同じです。
竹田先生のところとは販売の仕方もしくは顧客維持対策で差別化を図るしか方法がありません。
実はここでつまずいています。現在研究中ですので結果が出ましたらまた報告いたします。
今回の講演で最も勉強になったのは、繰り返しになりますが、今話をしているのは戦略なのか戦術なのか。
もし戦術の話をしているのだったら、どういう戦略の元でその戦術が行われたのかをいつも考えながら聞くことです。
これがデキル経営者のセミナー活用法です。
解っちゃいるけど、捨てられない
平成に入ってすぐ私のいたコンピューター業界では画期的なことが起こっていました。
現在皆さんが使っているパソコンがビジネスの現場に出始めたのです。
ダウンサイジングといって、それまで使っていた高価な大型コンピューターとかもう少し小型のオフィス・コンピューターとかに替わって、安いパソコンで事務処理をしようというもので、中小企業でも個人企業でもコンピューターを使うことが出来る時代になってきたのです。
それでも1台20万円とか30万円とかの値段だったのですが、でも私が始めて使ったワープロは、百万円もしていましたから、そのことを考えれば、とんでもない価格です。
私がいた会社は、パソコンを知っているものがほとんどいませんでしたので、大きく出遅れておりました。
そんな折、社長の知人が勤める会社から、事務処理用ソフトウェアを開発するツールを紹介されました。
私たちは、遅れを取り戻すため、そのツールを本気で勉強しました。
そして、パソコンで開発する部門を少しずつですが大きくしていき、何とかこの流れに乗ることができたのです。
ところが、この流れに乗れなかった会社があります。それは我々が今まで手本としてきた会社です。
特にオフィス・コンピューターを扱っていた会社は、流れに乗り切れずにいたところ多かったようです。
原因は、現在のお客さんの対応に追われていた上に、「仕事があるのに、わざわざ新しい技術を覚えてまでも」という慢心です。
確かに、今まで慣れ親しんだ仕事を、わざわざ捨ててまでも新しいことにチャレンジするのは大変なことです。
でもこういう世の中の変わり目には、逆転が起こるのです。
今の日本がこの変わり目に来ているのは、誰の目にも明らかです。
私たちが、この乗り遅れた会社にならないために、やらなければならないことは、切り捨てるということです。
捨て去り、退路を断つことで次の手を本気で打つことができます。軍隊では、「何かを始めるときは、何かを捨てよ」という言葉があるそうです。
もしかしたら、この不景気はその機会を与えてくれているのかもしれません。それにしてもこの「捨てる」ということは、大変難しいですね。
「捨てる」ということについては、芳村思風先生の書籍「意志の力・愛の実力」にもその重要性が書かれていますが、これから益々捨てる勇気を持ち、人のやらない事にチャレンジした会社が存在意義を発揮できる世の中になりそうです。
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