メンター通信 第46号
発行日2007.10.25
遠くをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す
数ヶ月前、私がお世話になっています平松産業の平松社長から、伊那食品って知っている?と言われました。
中小企業家同友会という経済団体の講師を探しているときのことです。
電話だったことと、別件で頭が一杯だったこともあり、私はそのことをすっかり忘れていました。
しばらくして、平松社長が言っていた
「これがいい会社なんや。講演はやらないみたいなんや」
この言葉を思い出しました、早速インターネットで調べようとしましたが、会社名はすっかり忘れてしまったのですが、ただ「かんてんぱぱ」ということばだけは覚えていました。
そしてそこに出てきたのは、会長塚越寛という名前です。
早速平松社長に電話して確認したところ、この方だということが分かりました。
ところがホームページを見ても、どこが良いのやら良く分かりません。
本を出されていたので、早速購入いたしました。
そして中身を読み始めたら、この章のタイトルにした文章が冒頭に出てきました。
これは凄い言葉だ。私みたいに能力のない人間が、事を成し遂げるにはこれしかない。と思ったのであります。
この言葉は二宮尊徳さんの言葉で、塚越会長はこれに出会うまでに、心掛けていたといいますから、凡人とは大違いです。
また会社を経営するとは、こういうことではないのかと改めて感じ入りました。
経営で業績もよく継続性があり、しかも関係者に喜ばれるには、頭が良いとか悪いとかだけではなく、運であるとか、人格であるとか。目に見えないものの要因が多くあると思います。
本を読み進むにあたり、自分ではどうしようもない力の存在も認めて書かれていました。
このことが益々本物ではないかと感じてしまったのです。
他にも、小見出しから抜粋しますと
- 決算は3年に一度ぐらいが丁度いい。
- 会社経営は「ロマン」ではない。
- 成長は必ずしも善ではない。
とビンビン来ました。
私は独立して直ぐにニュースレターを発行して来ましたが、3年経ってようやくその効果か。お客さんが少しずつ増えていました。
また、夢をもって独立したわけでもない私は、苦しいことばかりです。
お客さんの数がどんどん増えて、成長したとしてもお客さん対応がそこまで付いていくのは並大抵の努力では出来ないことも良く分かります。
そうなると益々知りたくなるのが私で、なぜこんなことを考え付いたのか。どうやってそんな会社を作っていったのか。
本当に、本にあるような会社なんだろうか。
と好奇心が沸いてきました。
とは言え、どうやってそれを調べたらよいのか。果たして塚越会長に会えるのか。
そこで私はフジゲンの横内会長に、聞いてみたのです。
「伊那食品、いい会社だね。あんたは凄いねぇ。追求心が強い。直接電話をするといい」
さすがの私もいきなり電話できないので、手紙を書きました。
そしてしばらく待ったところ、塚越会長から手紙を頂きました。
案の定、講演は今はやっていない。理由もありました。
秘書に連絡して、工場を見に来なさいということでした。
私は直ぐにお礼状を書き、その後横内会長に状況を報告しました。
そして遂に、塚越会長に会う約束を取り付けたのです。
先日横内会長に、もう一度塚越会長とはどういうお知り合いですか。と改めて尋ねたらそれほど知らないようでした。
後押しされたて、結果オーライでしたが横内会長ってそういうとぼけたところがあります。
まあ私は後押しが欲しかっただけですので、良いのですが。
そんな訳で、私は12月にまたまた凄い経営者に出逢えそうです。
本当にツイています。
人に嫌われる法
- 人に嫌われたり、陰で笑われてたり、軽蔑されたりしたかったら、次の条項を守るにかぎる
- 相手の話を、決して長くは聞かない。
- 終始自分のことだけをしゃべる。
- 相手が話している間に、何か意見があれば、すぐに相手の話をさえぎる。
- 相手はこちらよりも頭の回転が鈍い。そんな人間のくだらんおしゃべりをいつまでも聞いている必要はない。話の途中で遠慮なく口をはさむ。
Dカーネギー「人を動かす」より
これは誰かから聞いた話ですが、運というのは、運ぶと書く。
運は運ばれてくる。誰が運んでくるかというとそれは人です。
人に好かれないと人はどんどん去っていくつまり運は運ばれてこないのである。
こちらから人を選り好みすると、自分も他人から選り好みされる。結果的に人を遠ざけてしまうことになる。
恐いですねぇ〜。
人を差別しないというのは、本当に難しい!
私はデールカーネギーのトレーングで人間関係の強化について学んできました。
頭で解ってはいても、実行がほとんど出来ていませんでした。
そこで、もう一度「人を動かす」という本を読もうと思いました。
しかし、今までも何度か読んだのに頭に入っていない状態なので、また読んでも一緒かなぁ〜なんて考えていたそのとき、オーディオテープを販売していることを思い出しました。
早速、創元社のホームページを確認しました。
ありました!見つけました!
さらに、サンプルダウンロードが出来ます。
これはいい、携帯電話にダウンロードして聞いてみよう。
私は第1章を、隙間時間を利用して聞くようにしました。
迷った挙句、購入しました。
全30章を順番に聞いています。冒頭の文章は、その中の「聞き手にまわる」の章の一説です。
車に乗ると直ぐにヘッドフォンを耳にして、スイッチを入れて車をスタートさせます。降りるとき、いつもシートベルトとコードが絡まって大変です。電車で移動する場合は、歩きながら聞くわけですが、この時もコードが邪魔ですね。(笑)
お蔭で少しずつ内容が頭に入ってきて、う〜ん。こりゃいかん。
もうちょっと工夫しようと考えられるようになってきました。
人を動かす3原則その1、批判も非難もしない。苦情もいわない。
この本の中には、有名人の言葉がたくさん出てきます。
例えば、ベンジャミン・フランクリンの言葉で、成功の秘訣は「人の悪口は決していわず、長所をほめることだ」と言っています。
さらに「人を批判したり、非難したり、小言をいったりすることは、どんな馬鹿者でもできる。そして馬鹿者にかぎって、それをしたがるものだ。」
ドキッ!ですね。
他人の欠点を直してやろうという気持ちは、たしかに立派であり、勝算に価する。だが、どうしてまず自分の欠点を改めにかからないのだろう?なまじっか他人を強制するよりも、自分を治すほうがよほど得であり、危険も少ない。
自分の家の玄関がよごれているのに、隣家の屋根の幸に難癖をつけるな。(孔子)
こんな朗読を繰り返し聞いていると私がいくら鈍くても少しずつは変っていくものです。
お蔭で、以前に比べて、人を批判しないようになった気がします。
自分の習慣を自分で変えるのは大変難しいことです。
自分の癖は気がつかないし、しかも自分は正しいと思っているのですから、当然のことです。
しかしそのままでは進歩もないし、成功もいない。
だから素直にならなければならないという方もみえますが、それが難しい。
私は20年前このテープ学習に出会い自分の心構えを変えるのに成功しました。積極的に成れたのです。
人の言うことは、素直に聞けない私でしたが、繰り返しテープを聴くことで徐々に積極的な心構えを身に付けていきました。
3年掛かりました。(大枚50万円も払ったのですから継続できたかもしれません)
そして繰り返し音声を聞き続けると、習慣や考え方を変える効果的であることを知りました。
営業の技術を伝えたい。そのために書きました。
独立起業して直ぐに、どうやって営業していこうかと考えていたときです。
ご多望に漏れず神田昌典さんの「あなたの会社が90日で儲かる」や「口コミ伝染病」などを読みあさって、小冊子を作ろうと考えました。
- コンピューターに関すること?
- これから勉強する経営に関すること?
- 営業に関すること?
過去の経験を振り返って、考えてみました。
結局当時楽天日記というのを続けておりましたので、「楽天日記で人気者になろう」というテキストを作成し、62ページで1050円という価格をつけました。
ほとんどが製本代だったのですが、少々高いと感じましたので、講習会などで使わせていただくことしました。
パソコン操作の冊子でしたので、画面や絵を多用したのですが、大変な作業でした。
それでも、次は文章を中心とした小冊子を作ろうと決意をしたのです。
そして3年の月日が経ち、自分の経験を何かの形で残したいと思い立って遂に、今年の2月に発行することができました。
書いていくうちに、ページ数が多くなりすぎてしまい、まず半分だけ発行することにしました。
約50ページで100冊作成しましたが、1ヶ月も経たないうちに完売しました。
そして第2弾として、残りを整理し始めたのが今年の6月のことです。
この小冊子は私の営業体験を通じて学んだことをランチェスター戦略によって理論的に補ったものです。
営業でうまく行っていたことがランチェスター弱者の戦略で考えてみると理にかなっていることが多いのです。
取り立てて秀でた能力のない私でも、会社をやっていこうとか。
前向きに事業をしていこうと考えられるのは、営業でうまく行ったことが理論付けされているからです。
営業で一番困るのは、何かと言いますとどうやって話したらよいのか解らないということです。
売れない営業は、売る機会が少ないので営業を成功させた経験がありません。ですから「どうやって、話せば買ってもらえるか。」しか頭にありません。
相手の気持ちや、状況など一切聞くことはしません。
こんな商談をどれだけ繰り返しても、営業は上達しません。
営業経験が長いだけでは駄目なんですよね。
次に、壁に当たることは、聞くことは聞けても唐突に聞いてしまうことです。
いわゆる尋問のようになって、それで終わりというパターンです。
話が続かないというものです。
雑談の中からお客さんに話をしてもらい、情報を整理していく必要があります。
最後は、必要なことを思い切って聞けないことです。
こんなことを聞いていいのだろうか。
気分を悪くしないだろうか。
警戒しすぎて肝心なことを何も聞けないことです。
本当にお客さんにとって、よい情報を提供しようとするならば、必要なことは嫌がられようが、思い切って聞くべきです。
それはかえってお客さんに失礼だと私は思います。
どんな仕事でもそうですが、その仕事のプロになるということだと思います。
プロに手加減は無いわけです。プロに自分がやりたくないからという気持ちは無いわけです。
プロが気分で仕事をすることは無いわけです。
ある意味自分の保身ではないかと思います。
営業の技術を身につけて、お客さんにより良いものを自分自身が紹介して、お客さんと共に人生をよりよいものにしたいものです。
小冊子詳細は、同封のパンフレットをご覧ください。
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