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メンター通信 第83号

発行日2010.12

20年前に聞いたフレーズが、今蘇る

あの『三重就職情報』、『三重マイカー情報』、『三重住まい情報』で有名な三重情報鰍ウんから設立30周年記念講演会のお誘いの電話がありました。
「講師は田中真澄先生です。」
「田中真澄先生ですか。知っていますよ」
私は、懐かしいなぁ〜なんて思いながら、「是非とも参加させてください。」とお伝えしました。
この先生との出逢いは、20年ほど前です。丁度目標設定プログラムを勉強し始めていた頃ですが、担当の森さんから、「講演会があるので来ないか。」というお誘いがあり、私は二つ返事で参加を表明しました。
場所は愛知県中小企業センターだったと思います。
「岩崎さん、その日私が担当なので早く来て下さい。先生をご紹介します。」
そんな言葉を掛けられて、私は森さんに連れられて新幹線の出口まで一緒にお迎えあがったことを覚えています。
なぜ覚えているかといいますと、森さんがまだちょっと時間があるのでと言って靴磨きに立ち寄って靴を磨いていたからです。
私は靴磨きなんて見るのは、テレビが映画の世界で実際に見るのも初めて、磨いている人を見るのも初めてでした。
それから田中先生にお会いして名刺交換をさせて頂きました。

たぶん顔も名前も覚えていらっしゃらないと思いますが、その時頂いた名刺を今でも大切に保管してあります。
その名刺には、特別な仕掛けがしてあるからです。
それは名刺に(年中無休・二四時間受付)と印刷してあるのです。以前から聞いてはいましたが、本当に印刷してあると感動したものでした。
まだサラリーマンだった私には、商売の凄まじさを目の当たりにした衝撃的な瞬間でした。
三重情報さんの記念講演会は10月30日四日市都ホテルで行われましたが、開催に先立ち舩木会長の挨拶で「この情報
誌を夫婦2人で初めて1度も遅れることなく無料で発行し続けている」という言葉が心にしみました。
このニュースレターはまだ7年しか経っていません、しかも1ヶ月に一度です。30年間就職情報は毎週です。
「凄いなぁ〜。俺なんかまだまだやなぁ」と自分の甘さを感じずにはいられませんでした。
さて講演の内容ですが、「幾多の不況を克服してきた老舗の生き方に学ぶ」という演題で、やはり商売の凄さを伝えて頂きました。
まず最初は「死ぬまで働くぞ」の信念。
昔は人生を60年で設計すればよかったのですが、今の日本はそれから先が長い。

終身雇用といっても65歳で定年を迎え、次の人生をどうするか。
先生の言葉で言えば「毎日、ゲートボール、ゲートボールで20年過ごせますか?」ということです。
ですので「一身にして二生を生きる」:福澤諭吉 という強い気持ちを持たなければならないということです。
二つ目は、「事業は顧客創造なり」の信念です。
会社の業績は、筋のいい客の数で決まります。
お客さんを探すには、まず顧客リストを作ることから始めます。「We Live on the lists」 というそうです。
3つ目は、「心構えを磨き続けるぞ」の信念です。
心構えというのは、心の癖です。何か物事が起こったときにどのように思うかです。
箱田忠昭先生の禅の師匠菅原 義道住職は、「そこに美しい花があるのではない、美しいと思うあなたの心がそこにある」といわれたそうです。
世の中で起こる出来事は、良いも悪いもない。それは自分の都合で言っているだけだということだと思います。
それなら、成功しやすい心の癖を持てるようになろうということです。
成功しやすい心構えとは、積極的で明朗すなわち陽転思考です。
これをトレーニングするには、行動と考え方の両面を磨く必要があります。
ここからは田中真澄先生がもっとも得意とするところですが、初動の習慣を身に付けることです。
初動の習慣とは、
@早起きすること
A歩くこと
Bしつけ三原則を守ること
私は20年前にこの話を聞きましたが、ようやく早起きができるようになってきました。
そして、しつけ三原則とは、@挨拶 A返事 B後始末だそうです。
特に返事は、「ハイ」が正しい。「ハイ」は「拝」から来ているそうです。そして直ぐ返す。
これには大いに反省させられました。
いつの間には、初心を忘れて返事ができていない自分がそこにありました。
行動の次は考え方のトレーニングですが、これは弱者の戦略だそうです。
20年前には聞かなかった言葉です。
でもその内容は、一点集中で、コツコツコツコツ・・・・・と
この言葉何度も聞いた言葉です。
結局20年前に聞いたことを、無意識のうちに追いかけていたことに驚きました。
そして最後に、「人生は、今日が始まり」というフレーズで締めくくり、懐かしくもあり、励まされた講演会でした。
このご縁を頂いた舩木さんに感謝しております。

接待とは、報いを求めない「おもてなし」

皆さんは、「ひろさちや」という人をご存知でしょうか。
先日、某社の新聞の特集のコラムで久しぶりに名前を見ました。
その特集と言うのが、禅の世界というものでした。
「ひろさちや」という人は、随分前のことですが、竹村健一の世相を斬るという番組で知りました。
それまで「宗教なんて、俺には関係ない」と思っていましたが、このときをきっかけに仏教に興味を持ち出したと記憶しています。
そのとき購入した本のタイトルが「いい加減のすすめ」というタイトルで、竹村健一氏との対談本です。

今考えれば、当時『○○のすすめ』というのが大流行で、まんまとはめられたことになります。いい加減という言葉は、適当というか。どうでもよい。というような意味で使われていますが、本来お風呂の湯がいい湯加減というように丁度よいということを表すそうです。
「なるほど、いい加減というのは、本当は物凄く難しいことなんだ」と思ったものです。
それから同氏の「空海入門」とか読み、宗教に対する考えが徐々に変わってきました。
そして永平寺に3泊4日の泊りがけで座禅の修行に行くまでになっていました。
そういう座禅の特集だったので、すぐに目に止まりました。
座禅と言えば、足の組み方を直ぐに思い浮かべると思いますが、組み方には2種類あります。
両足とも太ももに上げるものをといいます。これが有名ですが、太ももに肉が多い人は難しい座り方になります。
これともう一つが、半跏趺坐(はんかふざ)といって片足だけを太ももの上に上げるものです。こちらであればどなたでも、坐禅は組めます。
その記事を読み進みますと「禅」にゆかりのある身近な言葉として5つほど上げられていました。
その言葉が商売に深く関わっていると感じましたのでの、ご紹介します。
まず【所得】です。
一般的にお金や財産を得るという意味に使われていますが、元々は物品やお金を得るという物資的なものではなく、精神的な面で得られた成果や余裕、満足感を表すものだそうです。
このことから私が経営に通じると思ったことは、次のような点です。
物質的なものは説明もせずに、そのものを見せただけで伝わりやすい面があります。ところが相手に伝わるものは、実物が存在するかと価格だけになりやすい欠点があります。

ですので、価格競争に勝ち抜ける会社、お試しサンプルをどんどん出せる会社が有利に展開します。
いろいろな人種や民族が入り混じってくるとこうなってくるのは、やむをえません。
ところが日本人の特徴を出そうとすると、本来に立ち戻った方がよいのではないかと思います。
物だけでなく、精神的な面を前面に出した商売がよさそうです。
(ところがこれが苦手になってきているんですよ。特に若年層は)
次に【接待】です。
接待とは、師を求めて各地を旅する修行僧にお茶や食べ物を振舞うことで、だれかをもてなすという「純粋」な意味での布施の行いをいうそうです。
布施というのは、布施を行う人の修行の一つだと聞いたことがあります。
報いを求めずに行うことがよい修行で、それに対してお返しをしたり、お布施を要求することは本来の意味とは大きく異なっています。
私はこの文章を読んだときに、お礼ハガキを思い浮かべしました。
初めてランチェスター戦略の話をさせてもらえる機会を貰ったときのように、そのことに感謝して、初心を忘れずハガキを出さねばと思い返したのです。
それから【悪口】です。
仏典では、「あっく」「あくく」と読み、悪い言葉のことをいうそうです。

悪口をいうと、必ずその報いを受けるとされています。「不悪口(ふあっく)」という言葉もそこから生まれたそうです。
悪口を言ってはいけない。
お客さんの悪口を言うなんてとんでもない話で、お客さんの悪口をいうと人相に出てきます。
「人を呪わば穴二つ」という言葉があるそうですが、他人を呪って殺そうとすれば、自分もその報いで殺されることになるので、墓穴が二つ必要になるという意味だそうです。
まさに、この言葉通りです。
最後は、【日常茶飯事】です。
いつもの食事とお茶のことで、大切な真理も日常生活の中にあり、常に変わらず、同じご飯を食べ続けることの中にこそ、真理があり、当たり前で平凡な中にこそ修行があるという意味だそうです。
当たり前のことを当たり前にするというのは、本当に難しいことですが、業績の良い会社はこれが出来ています。
正確に言いますと出来る確率が高いということです。
@約束を守る。
A朝(同業より)早くから仕事を始める。
B整理整頓清掃をする。
Cお客さんに報告・連絡・相談そして返事を直ぐに返す。
D自分が不利なことでも誠実に対応する。
などまだ当たり前のことというのはあるはずですが、言い訳せずにどれだけ実行できるかではないでしょうか。
企業間競争というのは、毎日毎日行われます、さらに今の社長や社員がいなくなっても続きます。
特需で業績が一時的に上がったり、景気の波によって下がったりすることに一喜一憂することなくやり続けるかではないかと思います。
竹田ランチェスターを伝える立場として、もう一つ付け加えなければなりません。
いくら全員が頑張っても、利益性の上がらないものを作ったり、売ったりしても業績は上がらないということです。商品だけでなく、自社がお客さんから数えて、どの段階でビジネスをしていくのかによっても利益性は大きく違います。
これを決めるのは社長の仕事です。
世の中に合わなくなった商品、サービス、業種業態から大きく舵を取るそんな時代に今の日本は差し掛かっているようですね。
この状態を乗り切るには、社長の高い戦略実力と強い決断力が必要になると思います。
えらそうなことを書きましたが、私もまだまだ修行の身で、一喜一憂しながら出来る限り経営の原則・法則にしたがって運営していこうと日々精進しております。
来年はお伝えできる機会を増やしましたので、日程がうまく合いましたら、一緒に勉強させてください。
お待ちしております。

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